こんにちは。てていです(@tetei_p)
先日、ツイッターである方のツイートにコメントをさせていただきました
FF外から失礼します。ウチで実習された学生さんは、隣の眼科のオペを見学させてもらってましたよ〜。あとは、在宅と卸さん行ったり漢方調剤やってる薬局さんにも行ったりしてました
— ててい (@tetei_p) August 13, 2020
私が勤務している薬局の隣の眼科で数年前、白内障手術の見学をさせてもらったことがあるのを思い出しました
※患者本人と家族の同意、徹底した消毒と、衛生管理、注意事項などを受けた上で見学させていただきました
これから、白内障の手術を受けられる方やそのご家族、また医療に携わっていらっしゃる方の参考になればと思って書きました

眼科手術の見学は毎年、薬局で受け入れている薬学生の研修内容にあり、ものすごく興味があったので私も見たいと言ったらドクターが快くOKしてくれました。
眼科の女性ドクターは、医者だから薬剤師だから事務だからと分け隔てして考えるような方ではなく、私のような薬局の事務員というポジションにいる者にでもきちんと医療従事者として見てくださる方。それは、将来薬剤師を目指す学生に対しても同じ。
私が目の病気を患ったときにも大変お世話になりました


ドクター自ら、ウチの薬局長に許可を得てくださり手術開始30分前に眼科へ。手術着に着替えて、ゴムのついたキャップをかぶり、手術用のマスクをつけ、事前の説明を受けました。その日は3例の手術があり、いずれも白内障。ドクターが『ホントは翼状片や眼瞼下垂などいろいろあればよかったんだけどねえ』と言われてました。確かにいろいろ見たかったけれど贅沢は言えません。
事前説明の概要はこんな感じ
- 本日は3例。手術室がそんなに広くないため、手術器具3セット分がある最初の患者だけ手術室外の小窓から見ること。2人目からは入室OK
- 手術器具が並ぶ台には絶対に触れない、近づかないこと
もっといろいろあるのかなと思ったら以上でした。
1人目はほとんどモニターを見ているような状態でしたが2人目からやっと入室許可をもらって、手術室に入らせてもらいました。確かにかなり狭い・・・助手のスタッフは2名。私は、隅っこに置いてもらった丸椅子に小さく座らせてもらいました。
手術台の上には大きな照明。横には顕微鏡のような形をした医療用ルーペ。私のすぐ横には手術器具がずらっと並んだ台が2つ。絶対これに触れてはならない・・・低い音でBGMが流れてはいたけど、さすがに緊張が走ります
点滴を受けながら、患者さんが入室。手術台に寝かされ、術野のみが開いた幕のようなものを掛けられる。お名前、そして手術する側の確認(右目か左目か)を読みあげ、まず目を大量の生理食塩水で洗っていきます。その洗い方がまた豪快で衝撃的。
ちなみに患者さんは、話もできますし周りの声を聞くこともできます。意識ははっきりしていらっしゃる状態です

次に器具で、目の周りの皮膚(まぶた)を思いっきり広げ、針のようなもので眼球の一部に小さな小さな穴を開けます。少し出血するので常に生理食塩水を流し続けていきます。刺した針から流れる超音波で水晶体を砕きます。すると水晶体が白く濁ったような状態になり、それを吸引していきます。
吸引するとビー玉のようなめちゃくちゃ綺麗な眼球が出てきます。曇りのない目とはこのことかというぐらいとても綺麗なガラス玉のような眼球です。
再度、ドクターが確認。患者さんの名前、その方用に作られた眼内レンズの確認です。器具で丁寧に3つ折りにした新しい眼内レンズを、さきほど開けた穴から挿入します。すると眼球の上でフワっと折りたたまれたレンズが広がっていきます。そのワザにとにかく感動。
あとはドクターが患者さんに『右を見ます』『左を見ます』と指示しながら位置を調整。感染予防で抗菌の目薬と眼軟膏を大量に使って手術終了。
時間にしてわずか15分ほど。患者さんも痛みなどの症状を訴えることも全くなく、3人目の方も同様に無事終了。

術中、ドクターに手招きされ、恐る恐るルーペからと肉眼でも見せてもらったヒトの眼球。人間のカラダの神秘性にひたすら感動で思わず体が震えました。
本来は患者の家族、オペに関わっていない眼科スタッフすら見ることのできない光景を(家族には希望すれば映像化したものが渡されるそう)ワタシのようなイチ・薬局事務員に快く見学させてくれたドクターとスタッフには本当に本当に感謝してます。
一生、忘れられない貴重な体験でした。
そういえば以前、手術を目の当たりにして気分悪くなって迷走神経反射でブっ倒れた薬学生さんがいたけど、彼今頃どうしてんだろう・・・めでたく薬剤師になれたんだろうか・・・